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糖尿病網膜症・糖尿病黄斑浮腫のお話

”糖尿病網膜症”のおはなし

糖尿病とは血糖値が高い状態が続くことにより、全身の血管が傷ついていく病気です。

糖尿病による合併症には細小血管障害大血管障害があり、この細小血管障害は糖尿病の三大合併症ともいわれ、糖尿病性神経障害・糖尿病網膜症・糖尿病性腎症があります(神経障害の””、網膜症は目なので””、腎症は””なので、”しめじ”と覚えてください)。ちなみに、大血管障害には糖尿病性足壊疽(壊疽の””)・脳梗塞(脳梗塞の””)・虚血性心疾患(虚血の””)があり、こちらは”えのき”と覚えてください。

ここからは糖尿病網膜症について、私のこれまでの経験も踏まえてご説明を致します。

糖尿病網膜症とは?

血糖値が高い状態が続くことにより、目の血管が脆く傷ついていくのが糖尿病網膜症の始まりです。糖尿病網膜症の初期は自覚症状に乏しく、また未治療の糖尿病が約10年続くことによって発症するといわれています。逆に言えば、未治療の糖尿病でも約10年間は特に目の不調を感じずに過ごせてしまうということです。白内障適齢期の患者様などでは、”最近なんか見えづらいけど、白内障でも始まったのかな?”などと、誤解してしまう可能性もあります。また、30代40代と若年発症の糖尿病網膜症はとても進行が早く、適切に治療を施さなければ、就労や日常生活に大きく支障が出てしまい、さらには社会的失明へつながる危険性もあります。

糖尿病網膜症の進行は大きく分けて3つあります。血管透過性亢進(単純糖尿病網膜症)→血管閉塞(前増殖糖尿病網膜症)→血管新生(増殖糖尿病網膜症)です。特に、重症な増殖糖尿病網膜症は網膜だけではなく、虹彩や隅角にまで新生血管を発生させてしまい、眼圧が上昇する血管新生緑内障や網膜上に線維血管増殖膜を発生し、正常網膜を引っ張ってしまう牽引性網膜剥離を引き起こせば、視力や視野に大きな後遺症を残し、失明する可能性もあります。

治療について

糖尿病網膜症は糖尿病の合併症の一つですので、血糖値のコントロールが病気の進行を防ぐ有効な治療になります。また、レーザーによる治療や、観血的手術による治療もあります。

糖尿病網膜症は、病気が進行しても自覚症状がほとんどない場合があります。検査で症状が見られなかったからといって、定期的な検診を怠るケースがあります。その場合は、知らないうちに、かなり進行していることがあります。定期的な検診を受け、日々の健康管理をしっかりすることが最善の治療といえます。

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